11月1日より、ワクチン接種済みの外国人渡航者を隔離なしで受け入れていたタイですが、昨日「タイランドパス」の新規受付を停止すると発表がありました。
私は、年明けのタイミングでタイに渡航するため、最新情報を逐一調べていたのですが、これにより一部条件付きの「サンドボックスプログラム」以外の隔離なし入国はできなくなってしまった模様。
隔離なし入国が停止されたタイ
タイ政府は、2021年11月1日よりワクチン接種済みの渡航者に対し入国時の隔離を免除してきましたが、新たな変異株「オミクロン株」への懸念から、12月22日午前0時以降に申請された「タイランドパス」の審査を停止すると発表しました。
タイランドパスとは、タイに隔離なし「Test & Go」を用いて入国するための必須条件。入国者は事前にワクチン接種証明書などを準備して、タイランドパスに申請登録する必要があるのですが、今回の発表によりますと「タイランドパス」の新規受付を停止したとのこと。
つまり、現時点でまだ申請していない渡航予定者は、「Test & Go」を用いた隔離なしでの入国ができなくなったということになります。
すでに申請が受理され、発給済みのQRコードを持っている渡航者については、現時点では今回の規制の対象外とのこと。ただし、今後状況が悪化した場合は、日本政府が取ったような「一律入国禁止」といった厳しい対応となる可能性もあります。
一方で、Test & Go にさきがけて開始していた制限付き入国プログラム「プーケット・サンドボックス」は、今後も継続される見通しです。
隔離免除プログラムを利用しない一般入国については今まで通り、7日〜10日間ホテルでの隔離となります。
観光立国であるタイの事情
コロナ禍で海外渡航するということは、状況によって対応が変わるということを覚悟しなければなりません。
その中で「すでに発給済みのタイランドパスは、現時点では有効」というのは、旅行者にとって随分と寛大な処置だと感じます。
タイ国内でのオミクロン株感染拡大防止を優先させるとしたら、タイランドパス及び予約済みの航空券・ホテル、そしてプーケットサンドボックスも全て無効にできる筈ですが、観光立国のタイ政府としては外国人観光客がもたらす経済を優先させたようですね。
タイ人の友人に聞いた話によると、観光地で外国人相手に商売していた人たちは、既に店を畳んで田舎に帰ってしまったりと、なかなか大変なようです。タイは個人事業主が多い国なので、企業法人と違い体力がもたなかったのでしょう。
それでも、タイは食料自給率が高く気候が温暖なこともあり「仕事がなくても田舎に帰ればメシは食える」というのが唯一の救いだと言っていました。
ただし、それは地方出身者かつ家族が農地持ちの人の話。バンコクなど都市部出身で観光業に携わっていた人や、パタヤやプーケットなど外国人観光客によって支えられていた地域出身の人からしたら、観光客が来ないと死活問題ですよね。
タイの観光業におけるGDPは、コロナ前の数値で全体の約20%にものぼる訳ですから、今回の「タイランドパス新規受付停止」に関して、タイ政府としては国民の健康と生活のバランスを取った苦肉の策だったのかもしれませんね。
まとめ
タイランドパスの新規受付が停止され、隔離なしでタイに渡航することが遠のいてしまいました。
今後の感染状況などにより、現在は有効とされている発給済みタイランドパスが急遽無効化されたり、プーケットサンドボックスが停止される可能性もあるため、コロナ禍に渡航するには相応の覚悟を持って準備する必要があります。
私は年明け早々タイに渡航するつもりでいましたが、これでまたしばらくお預けになってしまいそうですね。
また最新情報が発表されたら随時更新していきたいと思います。いち早い収束を願うとともに、タイへ渡航を予定されている方の参考になれば幸いです。